∵no.00
20██年██月██日
どうやら私は死に損なったらしい。
まだいまいち事態を掴めていないが、とりあえず私の「この世界から脱出する実験」は失敗に終わったということだけは確かだった。
今こうして日記をつけているのは、白服の男からそうした方が気が紛れるんじゃないかとタブレット端末…?のようなものを手渡されたからだ。これは私に支給されたもので、自由に使っていいらしい。
白服の男の話によると、明日になったらなぜここにいるのか、詳細な説明をしてくれるそうだ。
今が何時なのかわからないが、この部屋には窓もなく、扉も開けられそうにない。この端末で日記を書いたり落書きをするか、他には眠るくらいしかやる事がなさそうだ。